肝心なところで俺の体に起こった異変・前編
2016-08-09
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いきなりですが、高校時代の思い出をば。
高校2年の春、俺が友人たち数人と廊下で喋っていると、向こうから一人の女がズカズカとやって来て、俺の前に立ちはだかり、「ねえ、あんたが◯◯?」と、俺の名前を不躾に聞いてきた。
「え、そうだけど」
とっさの事に俺は気圧されて、間の抜けた返事をすると、その女は、「ふ~ん」と言いながら、真顔で俺の頭からつま先までをジロジロと見て、「なるほど。んじゃ、そういうことで」と言って立ち去っていった。
俺も友人たちも彼女の後ろ姿を見ながら、しばらく呆然とした。
「何だ、ありゃ?」と、俺が言うと、「お前に気があるんじゃないのか?」などと友人たちにからかわれた。
この女、2組の香というやつだった。
それ以来、何かと俺につきまとってくる。
俺が2組の前を通れば、「お~い」と叫んで教室の中から大きく手を振ってくる。
当然、皆から一斉に注目されるし、一緒にいる友人たちからは冷やかされるし、初めの頃は本当に迷惑だった。
しかし徐々