笑顔が見たいから
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「晴(ハル)ちゃん!ハンカチ持った!?」
「持ったぁ」
「ティッシュは!?」
「おっけ」
「お弁当は!?」
「もー…持ったって」
毎朝毎朝。朝から疲れる。
つかさ。
アタシ、もう高校2年生だよ?17歳だよ?
小学生じゃあるまいし、いちいち持ち物チェックなんかしないでよ…。
靴の紐結んでる間も、後ろでソワソワしてるし。
アタシの事心配してるのは嬉しいけど、さすがに過保護だって。
ねぇ、義母さん。
「き、気をつけてね!
ちゃんと信号は青になってから渡るんだよ!」
「…馬鹿にしてる?」
「してないよぉ!私はただ、晴ちゃんが心配で心配で…うぅ~…」
な、泣かないでよ朝っぱらから!!!
あぁもぉ…世話の焼ける!
一応アタシの母親でしょっ!
仕方ないな…。
じゃ、いつもの挨拶を…。
「…行ってくるね、桜」
ちゅっ。
頬っぺたに