夢で見た夫と現実で私を抱く息子
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一昨年、46歳の夫を癌で亡くしました。
少しばかりの退職金は,直ぐに底をついてしまいました。
悲しんでばかりいられません。
近所の奥さんの紹介で、隣町のスーパーへパートに行くことになりました。
一週間ほどして、その奥さんに夕食を誘われました。
仕事を紹介してくれた人のお誘いなので無理にはお断り出来ずに、付いて行くことにしました。
「子供が待ってるので」
「大丈夫よ。亮二君はもう高校生でしょう。遅くならなければネ」
「亮ちゃんの背は大きいわね、何かスポーツやってるの」
「柔道部に」
「そう、それに男前。誘惑しちゃおうかな」
私は余りこの人とは、深入りしないようにしようと想いました。
飲めないと断ったのに、一杯だけとか、もう少しとか、飲めないワインを呑まされ、家に帰りついたときは、足下がふらついていました。
夢を見ていました。
懐かしい夫の笑い顔。
そこへさっきの奥さんが。