昔の男女の凄惨な事件

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 1936年(昭和11年)5月18日午前11時頃、荒川区尾久町4丁目にある花柳界の待合「満左喜」で、1週間前から滞在していた男女のうち男の方が寝床で殺されているのを女中が発見した。 
 男性は桃色金紗の腰紐で絞め殺されており、敷布団がどす黒い血で染まっていたのは陰部も切り取られていたからだった。
 左太腿部には血で「定吉2人」と書かれ、敷布には「定吉2人キリ」と書かれていた。左腕にも「定」という字が書かれていたが、これだけは鋭利な刃物で刻まれていたものだった。
 同伴していた女はこの日の朝8時ごろ、「ちょっと出てきますけど、よく休んでおりますから、どうぞそのままにしといてください」と言って出ていったまま、戻ってこなかった。
 この男女は滞在中、夜も昼も布団の中でたわむれているのが目撃されていた。
 1週間も滞在していたから、人相ははっきりしていたが、女の行方はようとしてわからなかった。
 20日午後5時半頃、高輪署員が品川駅前の高輪南町の旅館「品川館」を調べると、ある女が1人で泊まっていた。
 女はハトロン紙


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