伯父のお葬式の日に大好きだった兄と・第1話
2020-09-07
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私は奈緒美、今から2年前の話です。
当時私は25歳、結婚して1年でまだ子供はいませんでした。
主人は26歳、長距離トラックの運転手をしていました。
朝食を食べていると母から電話がかかってきたのです。
「奈緒美、お母さんとお父さん、今新幹線で岡山に来ているんだけれど、今朝早く高知の伯父さんが亡くなったって連絡が入ったの。もうすぐJRに乗って高知へ行くんだけれど、慌てていてあなたと恵一に言うのを忘れていてね。来るか来ないかはあなた達に任せるから・・・」
そう言って電話は切れたのです。
高知の伯父さんは2年ほど前に癌が見つかって、もう長くはないと聞いていたのですが・・・。
慌てて兄に電話をしたら、「嫁に連絡してまた折り返すよ」と。
兄の恵一は当時28歳で、お嫁さんの多恵さんはお腹が大きく妊娠8ヶ月でした。
10分くらいして兄から連絡があり・・・。
「多恵は行けないが俺は会社を休むことが出来たから行くよ。車で行くけど奈緒美はどうする?」