おとなりさん麻理子~麗刻~

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2020-02-29

辺りはまだ星空と半月の夜空だが
うっすら明るみも感じる時間。
車もほとんど走っておらず有るはずのない
シーンという無音の音が聞こえる気がする。
俺と麻理子は普段味わえない
音の無い世界に酔いしれる。
まるで二人だけの世界のように。
しばらく無言で歩いていると
少しずつほんの少しずつ周りに
明るさが増してくる。
二人は特に決める事もなく
海の見える公園に向かっていた。
木々の通りを抜けると橋に差し掛かる。
「うわぁ~綺麗。」
麻理子の優しい声が無音の扉を開いた。
橋からは海が遠くまで広がり、
青と紫の神秘的な空がどこまでも続く。
キラキラした目の麻理子を見てキュンとなる。
手を繋ぎ、軽くキスをした。
「なぁ、俺と」
「ない。」
麻理子はかなり食いぎみに笑いながら言う。
補足をすると約1時間前、

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