迷子の少女との体験談

開く
----/--/--

ある休日に俺は近くのテーマパークに、友人と遊びに行った。

日曜日ということもあり、沢山の客で賑わっていて時々肩がぶつかりそうになることもあったが、時間が経過して遊びに没頭するうちに、人ごみの辛さはあまり感じなくなった。

そしてお昼を食べて、俺がトイレで用を足し終えて出ると、そのそばのベンチで一人の少女、具体的には小学二年生くらいの女の子が座っているのが見えた。

パッと見、家族の誰かとはぐれてしまったのだろうなと思い、俺はそこを通り過ぎようとしたのだが、何の偶然かその少女と視線が合ってしまって。

女の子はまるで子犬がすがるような目線を向けてきたもんだから、そのまま知らんぷりをする訳にもいかず、俺はその少女のそばへ行く事にした。

「どうしたの?」

俺がいたって優しく声を掛けて、目線も同じ高さにしてたずねた。

俺が隣に座ったタイミングで、女の子は話してくれた。

案の定一緒に来ていたお母さんとはぐれてしまって、探しているうちに疲れてしまったということだった。

そこに俺が通り掛かったわけだったのだ。


お勧めの体験談