地味で不器用な読書部のタケチー先輩・後編
2014-11-04
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その日から俺は真面目に読書部に顔を出した。
本を読むためじゃなくて先輩のご機嫌取りだ。
先輩の心変わりが怖かったから、とにかく色々と部活の手伝いをして点数を稼ごうというわけだ・・・。
まさに屑である。
本の整理や本の修理など、先輩を手伝ってみて分かったが、中学の図書室とはいえやる事は結構沢山あるし、本の整理や図書室の掃除となると結構な重労働だった。
顧問の先生はもうすぐ定年のおばあちゃんのような先生だったので、こういう事は全部タケチー先輩が一人でやっていた。
何人か読書部の他の先輩も居たけど、休みの日まで図書室に顔を出して、色々と仕事をこなしていたのはタケチー先輩だけだった。
ある日の土曜日、グラウンドの野球部くらいしか生徒が居ない校舎で俺とタケチー先輩は図書室の掃除をしていた。
先輩も少しずつあの事を許してくれてきていた。
「私も年頃の男の子をいきなり家にあげたのがまずかったよね・・・」とか、先輩はそういうふうに考えちゃう人だった。
そ