行きつけの理容店のやさしい奥さん
2021-09-24
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俺は自宅住みで、予備校に通いながら浪人ライフを満喫していた。
当時は、どこでもいいから大学と名の付くところに入れればいいと思っていた。
俺の家はマンションだったが、うちの母親は社交的でマンション内にも友だちが多く、よくおばさんたちが入れ替わり立ち代わり、うちに遊びに来ていた。
たまに俺が机に向かって勉強しようとすると、母親やおばさんたちの笑い声が聴こえてきて参った。
1人だけ気になるおばさんがいた。
寿子さんといって、旦那さんと理容店を開いている、年の頃は30代前半くらいの人だった。
特別に美人という感じではなかったが、うちに来るおばさんたちの中では若いほうだったし、やさしそうで、しっとりした大人の女性という感じで、俺は寿子さんが来るとわかると少しワクワクした。
理容店が休みの月曜日に来ることが多かったが、寿子さんが来るときはわざと用があるふりをして出ていって、「こんにちは」と挨拶するのがお決まりだった。
俺はいつしか月曜日が楽しみになった。
ある時、