どうしても一度、逢いたかったの

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2013-11-19

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その日、ネットで知り合いになった女子高生から、待ち合わせ場所と日時の書かれたメールが送られてきた。

以前から逢いたいという彼女の想いは知っていたが、所帯持ちでもあるボクはそれとなくかわしてきていた。
なぜ彼女が冴えない中年男のボクなんかに御執心なのか、どう考えても理解ができない。
ボクもサイトは運営してはいるが、日々の雑文を書き流す程度だ。
アクセス数も僅かだし取り立てて注目されるサイトではない。
そもそも高校生の彼女の方こそ、文章もイラストも魅力的で才気溢れるサイトを運営していた。
ボクは彼女が欲しいものなど一切持ち合わせていないはずだと思っていた。
情けないことに、それだけは確信が持てた。

待ち合わせ場所の喫茶店をネットで検索したボクは、女子高生の思惑が薄っすらと分かったような気がした。
環状線の駅から伸びる緩やかな坂道に続く路地沿いの一軒。
その喫茶店は、ラブホテル街の一角にあった。

遠方から上京してきた少女を独りで待た


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