片思いだった中学の時の同級生と再会して・前編

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2017-02-05

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今思えば、私が浅はかだったのかもしれない。
私の軽はずみな行動が、まさかこんな因果になって我が身に降りかかるとは思ってもいなかった。
私は今、後悔の念に打ち震え、過去を呪い、自分を戒めている。
もしも1度だけ奇跡が起こるというのなら、私は時を戻したい。
過ちを犯す前の、あの平凡な時間に。
そう・・・あの男に再会する前の日に。

あれは新宿に買い物に出た日のことだった。
知人の結婚祝いを見立てて来るよう主人に言われ、デパートでブランド物のバスタオルセットを購入した私は、その包みを抱えて駅へ向かって歩いていた。
平日の午前中だというのに、通りは往き交う人達でまっすぐに歩くことさえ難しい。
私は包みをなるべく傷付けないよう、縫うように人波をくぐっていた。

「望月~、望月だよなぁ」

私は不意に後ろから名前を呼ばれ、振り返った。

「やっぱり望月みちるだ。すぐわかったよ」

私を見つけて嬉しそうに笑っているその人は、中学


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